展示・イベント

レポート

芸術の秋。光象展では様々なジャンルの芸術が、町家に繰り広げられました。
陶芸、彫刻、ガラス、紙、京金網、書、絵画、生花、友禅、紬織、彩色、詩、表具、大工、造園。

自分の家を思い浮かべながら、作品を手に取る楽しみと、目で見る楽しみ。お買い求めできる楽しみ。
それらは、暮らしの中に溶け込む作品が沢山揃えられました。
手作業で作り込まれた作品には、一つ一つの味があり、世界で一つだけのも。
作家さんの、熱意と配慮が伝わってきます。

彫刻 岸野承様の作品は、お寺や神社の古材、山や川で拾った木などを使われています。
この形を彫りたいから、それに似合う木を選ぶのではなく、
木そのものの形を生かし、自分を無にすることで彫る形がだんだんと見えてくるそうです。
人の姿にしても、どこかぼんやりとした姿である岸野様の作品には、
はっきり形どられた表面の形ではなく、内に秘めた本質（生命）を感じて欲しい。という想い。
そして、周りの空間を大事にしながら彫られているそうです。

木から聞こえてくる、伝わってくる生命を感じ、一彫り一彫り刻まれていらっしゃるのかもしれません。

青森津軽の「からなし・そさえて展」で約60年、
そして奈良に始まり、近江を経て、京都に至っており、通算すると70年に近い長い営みです。
次回もまた、お楽しみになさって下さいませ。