展示・イベント

獣貝草虫の博物誌 トークイベント/ ゲスト: 高田良二(西宮市貝類館学芸員)

概要
作家・主催者 ゲスト:高田良二(西宮市貝類館学芸員) ホスト:河野甲(造形作家)
期間 2019年9月7日(土)
時間 18:00~19:30
備考 【美術史に登場するカタツムリたち】

ゲスト: 高田良二(西宮市貝類館学芸員)
兵庫県神戸市生まれ
少の頃より貝の造形や色彩の美しさに魅せられ、貝の蒐集と研究をはじめる
現在、西宮市貝類館 学芸員、日本貝類学会会員。貝類に関する講演やセミナー講師として活動
監修・著書に『ウミウサギ 生きている海のジュエリー』誠文堂新光社『不思議で美しい貝の図鑑』創元社『貝 はともだち 西宮でみられる貝』西宮市、などがある



ホスト:河野甲(造形作家)
1956年愛媛県宇和島市生まれ
1977年京都嵯峨美術短期大学洋画科卒業 皮革造形家・石丸雅通に師事
1984年皮革造形家として独立
2000年京都府在住。海外を含め、全国各地で個展を行う
作品集「しずかな八月」求龍堂・立体イラストレーションⅠ・Ⅱグラフィック社

レポート

【河野甲 革立体の世界とカタツムリミュージアム「ラセン館」展 -獣貝草虫の博物館-】開催中、イベントの第二弾 西宮市貝類 学芸員の高田良二様をお迎えしたトークイベントが行われました。
スクリーンに映し出される美術史のカタツムリ。古くから西洋では象徴的な生き物として絵画や工芸に多く登場していた様です。ガウディのサグラダファミリアにもカタツムリは存在しているそうですよ。
そういった歴史を辿りながらお話は進み、カタツムリの生態についても色々教えて下さいました。

ナメクジとカタツムリは親戚の様な存在なのは何となく分かりますが、どうやらカタツムリの進化系が、ナメクジなんですって!
先生のお話によると、時々ちょこんと小さな小さな殻が付いているナメクジがいるそうです。
お客様からも質問が積極的にございました。

光の明るさが、ぼんやりとしか見えてないかもしれない。という先生方のお話があり、
「カタツムリは進む速度が、ゆっくりゆっくり。のんびりで視界も悪いのに、どうやって繁殖する相手と出会うのか?」
夜行性で、夜活発的に歩いているそうです。視界が限られていても、やっぱりカタツムリが好む場所はあり、例えば葉をめくったりすると固まっている事が多く、匂いの様なものを察知して相手を見つけているとおっしゃっていました。
一体で雄・雌の両方の機能を持ち、ゆっくりゆっくり歩く生涯で万が一、相手と出会えなくても子孫を残せる手段を持っている訳ですが、何らかのトラブルを避けるためにも相手を見つけるそうです。
相手と出会えれば、お互いで精子の交換と各々で産卵するそうです(不思議・・)

ヌメヌメしている軟体部には保湿力が高いので、化粧品でもよく見かけますよね。万が一、水分が無くなり乾燥してしまうと、縮小してカラカラな状態のミイラ化になるとも。

童謡の歌詞にある「槍だせ」にまつわる話など、質問は尽きず途中で打ち切りになりイベントは終えました。
まだまだ解明されていない事もあるそうです。

普段、私たちが生活している環境では決して見る事の出来ないカタツムリの品種を知る事が出来る今回の展示。
毎日のようにカタツムリと向き合っていると、自然と口ずさんでいた時がありました。
でんでんむしむし カタツムリ
お前の頭はどこにある
角出せ 槍だせ 頭出せ~♪
知れば知るほど、カタツムリって面白い!!


これはお尻に蓋がついている種類