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レポート

魔鏡とは、一見すると普通の鏡ですが、強い光を当てると投影される反射鏡の中に文字や模様が映し出される不思議な鏡です。日本ではキリスト教の禁教時代に隠れキリシタンが密かに信仰を守ろうとした信念に用いられたのが、この魔鏡であったわけです。きっとそれは決して目立ってはいけない暗闇で身をひそめながら行われていたのでしょう。室礼展ではその光景を防空壕の空間を用いて魔鏡の世界を表現しました。
今日は日本で唯一、魔鏡を作られている作家の山本晃久をお迎えし、本日一日限りではございますが、魔鏡作りの実演を行って頂きました。普段、私たちは魔鏡を目にする事がないと思うのですが、その珍しい鏡と実演に、ひっきりなしにお客様が足を運んで下さいました。ここぞとばかりに作家に質問が投げかけられます。インスタレーション終演後の山本様は少しお疲れのご様子でした（＾＾）非常に盛況があり、お越しいただいた皆様、有難うございました。魔鏡という技術は職人なしには存在しなかった特殊な技法です。信仰を支えた、ものづくりに対する想いを感じて頂けたかと思います。