展示・イベント
宵宵山茶会
- 概要
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作家・主催者 鈴木 宗那 期間 2019年7月15日(月) 時間 10:00~/12:00~/15:00~/18:00~/19:15~ 備考 裏千家茶道 各回定員10名 会費二千円
レポート
毎月、町屋の二階 お茶室にて裏千家茶道お茶のお稽古「まちちゃ」を行われている鈴木宗那先生が、15日には「まちちゃ 宵宵山茶会」を開いて下さいました。
1席は1時間ほど。朝は10:00から始まり、夜は最終席が19:15~の全5席。
鈴木先生のお友達や、恩師の方。お茶に興味を持たれた方が当日の空き枠に急遽ご参加されたりと、どの席もほぼ満席になりました。
町屋の一階は喫茶ご利用のお客様と、土間に展示された岩戸山秘宝品を見にいらした方々で常に賑わっていましたが、
二階のお茶室では、室礼られた静寂な空間でお茶に触れる一時。
一階の慌ただしさとは全く別の雰囲気で、ゆったりとした時間が和やかに流れていました。
鈴木先生が用意されたお菓子は、生粽。
席中10名様の中にお1人様だけが、赤色の粽が当たるという趣向で、当たった方には先生からのサプライズがございました。
「風」と「光」。どちらかを選んで頂き、
「風」を選ばれた方には小さな左団扇を。
「光」を選ばれた方には小さな線香花火をお渡しになられました。
しかしある席では、その赤色の粽が誰にも当たらないというハプニングも。
準備の段階で入れ忘れてしまったそうなのですが、その席にはお誕生日の方がいらっしゃったそうです。
その方に当たりをお渡しして、席中の最後はハッピーバースデ~♪と、Birthday songを皆様で歌われたそうです。
鈴木先生らしいユーモアと優しさが溢れたお茶会に感じます。
皆さまをお迎えするにあたり、室礼られた空間に感激されたお客様からは、撮られたお写真を私にまで見せて下さり、
「参加してよかったぁ~」と伝えて下さる方もいらっしゃいました。
その心温まるお茶会を開いて下さった鈴木宗那先生から、コメントを頂きました。
この度宵々山茶会を持たせていただき、かつてからお呼びしたかった方、偶然その場を通りかかられた方、
自分の未熟さ故にお呼びするのを躊躇ってしまった方など、この度は沢山の方にお越しいただきました。
そのお一方、お一方に新たに教えていただくことが山ほどあり、皆様方にお席でお会いできたことの嬉しさが今もこみ上げて参ります。
自分の師から学んだ「何はともあれお客様に楽しくお過ごしいただく」
ということを念頭におき、朝の10時から始まり合計5席それぞれ10名ずつを定員に釜を掛け、
朝から夜の席に向かって少しずつ茶室の雰囲気や、おもてなしの形を時間に合わせて変えて行くというスタイルで執り行わせていただきました。
席中の説明をしすぎるのも無粋なものかと思いますので花と軸だけに触れさせていただきます。
花は蓮を中川周士先生の桶に入れさせていただきました。
ザ・ターミナル・キョウトに大変所縁のあるお方で、素晴らしい展示にいつも感動しておりまして「ここ、ターミナルキョウトで中川先生の作品を使いたい。」という気持ちがございました。
蓮という花は大変神の世界へ近い花と思います。
祇園祭は山や鉾など目が行きがちですが、やはり神様ごとの言えば神事、それを忘れてはならないと思う気持ちがありました。
軸は「八角魔盤走空裏」
空中を八角の魔盤(石臼のような古代の武器)がくるくると回っている。といった意味ですが、それ自体を見てしまえば大変不思議なこと。
ですがそれを受け入れる、又はそういうことが実際的にあったりもするものだ。と言ったのが禅につながっていく言葉です。
言えば不思議的なことがこの世にはある、禅もそうなのだ、ということ。
私はお茶に不思議的なことが沢山あるように感じます。
新しい人との出会いや心の交流を通して、まるで普通では考えられないようなことが起こる。でもそれが普通、とどこか受け入れている自分もいる。
と言った心境を、この軸に込めて今回は掛けさせていただきました。
おかえりの際に「美味しかった!」「楽しかった!」「とてもいい時間だった。」など嬉しいお言葉を沢山頂戴いたしました。
茶道はお茶を飲むことだけでなく空間を演出して、充実した時間そのものを作り出すという総合芸術です。
言葉にしてしまうと大変大層なものですが、体験や時間を味わう為に集まるということの素晴らしさがそこにはあると思います。
本当に来ていただきました方、そしてサポートしてくださった方にここに改めて御礼申し上げたく存じます。
ありがとうございました。
またこのような機会が持てるよう精進して参りますのでどうぞ今後ともよろしくお願い致します。
祇園祭りに行われた、季節を感じる特別な時間「まちちゃ 宵宵山茶会」
来年もし、開催がありましたら是非ご参加下さいませ。
お稽古事の「まちちゃ」は、次回9月13日(金)と14日(土)です(^^)
お問合せ、受付:鈴木宗那hosisuzume@gmail.com