展示・イベント
岩村俊秀 彫刻展「石層 ー Stone Stratum」
- 概要
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作家・主催者 岩村 俊秀 期間 2018年12月10日(月)~12月28日(金) 時間 9:00~18:00 備考 彫刻
レポート
彫刻に使う素材を「石」一筋に活動されておられる岩村俊秀様。
石の種類もこだわりがあり、大阪府能勢町の黒御石を使い続けていらっしゃいます。
この石、まるで小芋の様にして、大小のサイズが土の中で眠っているそうです。
何故、小芋の様な並びで石が発見されるかは謎のまま。
深い所にある石ほど、黒っぽい色をしているそうです。
岩村様の手にかかれば、大きな岩の様な石は様々なフォルムとなり、一つの石からとは思えない作品となっています。
石を削る技術だけでなく、磨く技術も時間がかかるもの。
ゴツゴツした表面を磨けば、どんどん色も変化し、それは作品にも見受けられました。
光沢がある滑らかな手触りになるまでには、9工程ほど重ねるそうです。
その様な工程を加えて完成される作品ですが、作品のどこか一部に、ゴツゴツした元々の石の表面を残す様に心がけていらっしゃいます。
厚みが薄いところや、美しい曲線の作品。岩の様な石だった事を想像すると、見れば見るほど不思議に思えます。
金属彫刻のように溶接しながら作品を造るのではなく、彫刻を学び始めた頃から素材を削っていく面白さと魅力を持ち続けて30年以上。これからのご活躍、作品も楽しみです。
(海外で開催される雪の彫刻大会にもチームを作って参加されているそうです(実は日本代表、凄い作家様です)やっぱり素材を削る作品ですね!)
下の部分が元々の石の表面。上の部分が磨かれた状態。手触りの違いだけでなく、色の変化も見受けられます。