展示・イベント

Williams College Winter Program 2018

概要
作家・主催者 Williams College ×monomo株式会社
期間 2018年1月13日・16日

レポート

アメリカ マサチューセッツ州にあるウィリアムズ大学の冬期プログラム「工芸を通して見る1200年の京文化、歴史と今」において、在籍する8名の学生が1月11日から10日間、京都に来日されています。
滞在中には「禅」と「能」をテーマに講義や体験を受けられます。生きた体験から、気づき・人生のヒント・インスピレーションを持ち帰ってもらう事にも重点をおかれたこのプログラムに、ターミナル京都も講義会場の一つとして学生の皆さんにご利用頂きました。

東福寺の退耕庵で座禅と禅の講義を受けられた翌日、ターミナル京都にてモニカ先生による講義が開かれました。能の演目を見に行かれる前に、より一層理解して楽しく見られる様にと事前学習です。私も一度、飛び込みで能を見た事がありますが、あらすじの予習無しではさっぱり分からなかった経験があります。学生の皆さんは、来日前に何冊もある課題図書をきちんと読まれているそうですが、モニカ先生から見るポイントを教わった事で、何時間も続く演目をきっと楽しくご覧になられたのではないでしょうか。

数日後は再び町家にて、キャサリン先生による仏教美術の講義と、現在町家で展示を開催頂いている仏師 宮本我休さんのお話です。
展示作品一つ一つの説明や仏像・仏具を作る仕組み、裏話などに真剣な眼差しで聞き入っておられました。

どんな木を選ぶの?
彫刻家として好きな作家はいますか?
仏様の足元に、蓮の花がある時と無い時の違いは?
彫る時は想像して?デッサンして?
などと、学生さんからは積極的に質問が飛び交います。

作家の宮本様は、仏様は彫刻が完成した約200年後に修復作業を行うので、仏像の中は空洞にくり抜かれてあり、作業時には中から歯やメッセージが発見される事もある。仏像を彫る時に込められた願いや、平和を願う未来に向けての想い。
まるでタイムカプセルみたいだ。生半可な気持ちでは仏様を彫れないとも仰せでした。

滞在中に受けられた体験や講義などは、学生さん達にとって、何か心に感じ響いた思い出になられた事だと思います。