展示・イベント

光象展

概要
作家・主催者 【陶磁】 阿久根尚/大杉康伸/柏木円/阪本航/福森雅武/福森道歩/山中恵介【彫刻】岸野承【紙】嘉戸浩【木工】川合優/苦瓜幸成【京金網】辻徹【ガラス】佐藤聡【水墨画】平川功【友禅】陣内久紹【釉織】陣内章代【彩色】廣戸一幸【いけばな】植松賞月斎【造園】北山浩士【表具】藤田幸生/山本達也
期間 2023年3月3日(金)~3月5日(日)
時間 11:00~18:00 ※最終日は16:00まで
備考 陶芸、彫刻、紙、ガラス、木工、表具、色彩、友禅、紬織、大工、生け花、水墨画、京金網、造園

レポート

今年で10回目を迎える光象展。ターミナル京都では第5回目からのお付き合いをさせて頂いています。
毎年、陶芸、彫刻、紙、ガラス、木工、表具、色彩、友禅、紬織、大工、生け花、水墨画、京金網、造園などのジャンルで活躍する20名を超える作家が集まり、ほとんどの作家が全日在朗をされ、お客様との交流を深めておられます。
期間中はいつも町家が賑やかで活気あふれる展示です。

光象展の面白い一つとして、一部の作家さんは普段制作しない方法だったりで、作品をチャレンジで作り、それをお披露目されている方がおられる事が上げられます。


例えば今年でいうと、陶芸の坂本航さんは三重県 伊賀に窯をもつ「土楽」の一員として制作をされていますが、今年は自分で穴を掘った「穴窯」で野焼きした作品を出品されました。
今回はかなり突っ走った作品だったそうで、販売となると厳しいという答えも持ち帰りつつ、しかし制作時間に関しては普段とは違う方法で楽しかったと仰っています。
来年はきっと磁器作品を沢山持って来られると思います。


紬織の陣内章代さん。
桜などで作られる草木染のショールは毎年人気作品です。
今回は去年の夏から藍甕(あいかめ)を始められ、藍染のショールを出品されました。
「藍って日本人にとっては特別ですしね、やってみようと思って。」

とても綺麗に染まったショールの背景には失敗も重ねておられました。

「流通に載せる為にはしょうがないんですけど、石灰とか入れて、早く発酵が始まる様にします。
1回で結構染まるんですよ。ただ藍って染料ではなくて、糸の表面に定着しているだけなので、どうしても結構落ちちゃったりするんです。
バームクーヘンみたに何回も何回も染める中で、しっかりと定着させていく。それをお日様にあてて定着させていくんです。
最後に灰汁抜きをするのにお湯の中に入れて、普通だったら結構、藍が抜けるんですけど、私のやり方だと灰汁が抜けるんですよ。だから綺麗な色になっていくの。
始めたばかりですし、こないだも綺麗な色に染まったのに、最後お湯につけて灰汁抜きをしたらパっと色が落ちちゃって。抜けたわけじゃなくて落ちたんです。
どうしてだろう?と思ってたら、お日様の当て方。紫外線で定着させるのが足りなかったみたい。
だから他の糸からは、ずっと外に干して紫外線に当てる様にして。そうしたら灰汁抜きをしても大丈夫だったの。
経験が不足してるから、これから藍だてに関しては学んでいく感じです。経験の中でやっていくしかないんですけどね」


拭きガラス作家の佐藤聡さんも毎回、見事に違った雰囲気の作品を出品されるので、いつも今回はどんな作品だろう?と、楽しみにしている作家さんです。
今年は縄文土器の様な模様の作品をお披露目されました。
トロ~と柔らかい状態のガラスをグルグル模様になる様に垂らしながら形状を整えておられます。
ご自身のお店では花器を中心に制作されていますが、こちらの作品はグルグル模様のつなぎ目に隙間があるので、花器の機能は無いんです。
そして吹きガラスでもないのです。
お店に並べないような作品でも、こういったチャレンジ制作は佐藤さんにとって面白い時間だと仰っておられます。


造園業の北村浩士さんは4回目のご参加です。
回を重ねるごとにボリュームある日本庭園を町家の中に作られます。
いずれ池とか作りたいと仰っておられましたので、そのチャレンジも是非お待ちしております。


 

彫刻:岸野承


陶芸:福森道歩


陶芸:柏木円


水墨画:平川功


紙:嘉戸浩


陶芸:大杉康伸


陶芸:阿久根尚


陶芸:山中恵介


陶芸:阪本航


木工:川合優


木工:苦瓜幸成


表具:藤田幸生


彩色:廣戸一幸


友禅:陣内久紹


釉織:陣内章代


ガラス:佐藤聡


いけばな:植松賞月斎


造園:北山浩士


京金網:辻徹


陶芸:福森雅武


それぞれの個性溢れる作品が並び、心待ちにされているお客様が多くいらっしゃいます。
何より、作り手の作家さんと触れ合える時間もいいですよね。
次回は2024年の秋を予定しております。