展示・イベント
宇都果歩 個展 「たどる」
- 概要
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作家・主催者 宇都果歩(絵・言葉) 期間 2023年8月29日(火)~9月6日(水)※最終日は16:00迄 時間 10:00~18:00 ※在朗11:00~16:00
レポート
普段は足のフットケアを仕事となさっている「足の人」、宇都果歩さん。
足や身体のマッサージを受けた方は多くいらっしゃると思います。
その時(または数日)は最高に気持ちよくても、数日後にはまた元の状態の身体に戻っていませんか?
宇都さんも元々は身体の不具合をお持ちの方で、ヨガやアーユルヴェーダなど色々な事を試された方ですが、ある出会いをきっかけに、今されているスタイルのお仕事に就かれました。
お客様に、足裏から膝上までマッサージをされますが、それ以上に靴のサポートや履き方、歩き方の説明などもされ、瘦せたとか、身体のラインが変わったとか表面的な事ではなく、身体の調子を整える事を目的とされています。
宇都さんの施術を受けたお客様からは、自分と向き合う事が出来たとか、否定していた自分を止めたりだとか、家族関係が良くなった等の声があるらしいです。
フットケアと、身体(心)の奥に潜んでいる何かにアプローチが届いているんでしょうね。
「果歩さんは、整える人だね」と、よく言われるそうです。
その中Instagramに投稿する絵と言葉が好評で、今回はその作品を初めてお披露目されました。
宇都さんはこれらの絵を、お絵描きだと仰います。
本を読む事が好きな方が展示を見にいらした時に、「言葉は普通、脳に入って来るんですけど、(薬みたいに)身体に効きます」と感想があったそうです。
宇都さん
「言葉を取り繕うと、かっこ悪くなるから取り繕うのは止めようと思って。
一度かっこいい事を書きたくてやってみたけど、“あぁ、私のフィルターはきっと、そういうのじゃないな”
だから、そういうのをどけた、どけた、どけた先の浮かんだモニャモニャを言葉にしたら、どうかな~。て書いてるだけで。
先ほどの方が「身体に効く」と仰ったので、“よかった~。成功してる~”と思いました。
頭で考えた事はこの世に溢れてるし、頭のいい人達はいっぱいいるから、
その方々が賢い事を書けば良くて、私ごときは、私が震えた何かを伝える事しか出来なくて」
Instagramでしか見ていなかった方が、実際に来られてどういう感想がありますか?
ポストカードだけでも買いたいと思って来られたけど、
絵を買って下さった方が「飾る習慣はあったけど、本物の原画は家に無かったから、こんなに自分に添ってくれる物が家にあるって絶対にいい」と言って下さって。
「Instagramでも見れるけど、エネルギー的な物が感じられるとか、想いがのっかってるのって、いいね~」て。
今迄は身体の事だったらお金が払えるとか、逆に自分の事にはお金が払えないと思ってた方が、ちょっと絵を取り込んでみようと思う、ファーストステップみたいな形になってるみたいだから嬉しいです。
世の中にはもっと素晴らしいアーティストさんが沢山いらっしゃるから。
私、いつも身体の事をやってますけど、表現の方法が違うだけで、整えるとか、場を立て直すとか、土台を作るとか、変わってないみたい(笑)
今回の展示のタイトル「たどる」とは?
作変名:たどる
いつもポストカードサイズの絵ですが、展示するなら大きなメインになる絵が必要だと、アドバイスくれた方がいらっしゃって。
お花より、根っこや茎を書いてる方が楽しいんです。
茎や花が生える為に根っこがいて、結局、根っこってルーツだな。と。
宗教とかは別にして、ご縁というのはご先祖様が持ってくるものだから、ご先祖様を大事にしておくといいよ。そのお名前を壁にはって毎日「おはよう」「ありがとう」と、目に見える所にあるといいよ。と仰った方がいて。
私そういうのは無頓着だったけど、字がズラズラある所に、ありがとうとかは、ちょっと圧が強いというか。。
で、はっ!と思ったのが、根っこの部分に一人づつの名前があれば、絵に毎朝「おはよう」「いつも有難う」と、名前書いた人全員に言えた事になるし、絵だったら家に飾っても可愛いし。
お名前を書いて絵を見てたら、孤独を感じる事が多かったけど、“孤独じゃない”と思えて。
この名前の誰一人と欠けてたら私はいないし、応援してもらえてる様な感覚にもなったから、この絵がメインだな。て。
最初はいつもやってる整える的な「ほどく」にしようかとも思ったけど、ルーツの話だと思って。
仕事においても、足触りながらホントのホントの所みたいな。この感情なんだろね?と辿ることもしているので。
作品は、絵と言葉がセットになっています。
その言葉をキャプションに書くのではなく、「手紙」という展示方法にされました。
わざわざ封筒を開けて、手紙を取り出して読む行為。
読んで絵を見る。皆さん一つの作品の前に滞在される時間が長いんです。
キャプションに印刷された文字を読むのと、手紙を受け取った側として読む行為とでは、こんなにも作品と照らし合わせてじっくり見る違いがある事に、驚きました。
初個展という事で、今迄Instagramで絵を見ていらした方々が、弾丸で遠方から来られる方も多かったです。
「足の人」が初個展する事になり、準備段階では吐きそうだと、とっても緊張なさっていました。
毎日在朗をされて、お知り合いの方や、初めましての方と会う場となり、感想を残されました。
「リアルに出すって、めちゃくちゃ楽しい。外に出すって気持ちい。
気持ちいこと大好きなので、癖になりそうです(笑)」
宇都さんの中で描くことを「排出してる」と仰ってました。
こちらこそ楽しい展示でした。有難うございました。